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『禅入門 カトリック修道女の歩んだ道』

2009.11.15 *Sun
正真正銘のカトリック修道女が、その身分を保持しながら禅の指導者となる―。

それは、一人の女性のひたむきな想い。
第二ヴァチカン公会議がもたらした果実。
禅の本来の意味と素晴らしさ、力強さ、懐の深さ、またそれを身をもって示す方がいらしたからこその結果かもしれません。

シスターイレーヌは1960年代に来日し、修行を経て印可を受け、禅の指導者(師家・老師)となられました。
彼女の師であった山田老師は、世界中から学ぶためにやってきたキリスト教徒に対して、

「私は、あなた方がより良いクリスチャンになるように導きましょう」

と仰ったのだそうです。
まさしく禅というものは、

「禅は宗教、国籍、文化、性別を超えるものである」

ということなのでしょう。


宝塚の御受難修道女会の黙想の家で、神父様による禅指導黙想会があって、私は、「ん?曹洞宗とか臨済宗とか、伝統的な仏教教団がキリスト教徒に印可を授けているのかな?」と思っていたんですが、もしかしたらそれはこの本に出てきた『三宝教団』なのかもしれませんね。
シスター達キリスト教徒にも印可をしたのは、曹洞宗から独立した『三宝教団』という新興宗教みたいです。

禅の本来持つ普遍性・多様性・可能性を発揮し、またダイナミックな活動をする為には、なかなか既存の組織では難しいところがあるのかも。
やはり伝統的宗派だと、外国人だということはいいけれど、他宗教の身分を保持したまま指導者となるのは…となると思いますし。

この本を読んでいると、改めて今世界では東洋や日本の霊性、禅、瞑想などが注目されているんだなぁと思いますが、それに憧れる外国の方々の受け皿がきちんと整っているのか、また、受け入れるだけでなく、彼らが師となれるように導けるのか、そういうところが問われているのかもしれません。
控え目ではありますが、日本の伝統的仏教組織の問題点も指摘されています。

また、せっかく日本に生まれたのに、この深い霊性に気づかぬまま生涯を終えるのはもったいない気がします。
まぁ人間というのは、自分の足元ほど見えない生き物ですが。


シスターイレーヌの個人的修行体験、禅指導の内容、禅に対する考察、どれも本当に示唆に富んでいて参考になりますし、シスターの人間性が垣間見えて心地よいです。
彼女は海外において多様な禅指導をされ、刑務所などでも頑張ってこられたようです。
そんなシスターを育てた土壌の一端が日本にあり、愛情を持って指導されたであろう老師様に想いを馳せますと、いつもと同じ街の風景が、ちょっとだけキラッと見えました。

日本で実を結んだと言われる禅ですが、ひたむきな海外の方々にもよって引き継がれ、やがてそれは世界のたくさんの地域でも実を結び、やがて日本にフィードバックされる日も来るでしょう。(もう来てるかも)

最後に、一番心に響いた言葉です。

「祈りとは、光のうちに坐る光です」

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好奇心旺盛なので、興味がわくとあっちゃこっちゃの扉を叩きます。でも、熱しやすく冷めやすいかも(汗)

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●書物に関する記事は、旧ブログからのサルベージもあります。



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